世界レベルのライターも用いる秘密のフォーミュラ
これに関しては本当に無料で語るレベルではないものだ。
私はこのフォーミュラの存在をある同業者(?)から教授され、
全ての謎が解けた。
それは、「私のメンターはこれを使って文章を書いていたのか!」
という8年越しの問題解決だった。
私のメンターはアメリカ人の敏腕経営者なわけだが、
彼は私に「これを分析してこい」と彼が書いたレターを渡したことがある。
しかし分析して持って帰ったところ、
めちゃくちゃに叱られてしまったのだ。
なぜか。
「このフォーミュラに気が付けなかったから」である。
今聞けば、「君にはレベルが高すぎると思ったから簡単なものを教えた」
と申し訳なさそうに語っていたのだが...笑
彼はこのフォーミュラを用いて、知識も経験もゼロの市場で始めた事業を年商150万ドル=年商およそ16億円まで拡大させた。
これにかかった時間は2年。レターは全てこのフォーミュラに従って書かれている。
それほどまでに強力なものなのだ。
ここではその流れや構成、型を限りなくわかりやすく伝えているので、
初めのうちは辞書的に用いて修練を積めば、一瞬でレターを書き上げられるようになるはずだ。
Pastor フォーミュラ~大衆を導く羊飼い~
"Pastor"と言う単語には、牧師、羊飼いといった意味がああり、
大抵この単語は教会の聖職者を想起するものだ。
しかし、ここではそのニュアンスは少し違う。
「羊飼い」を想像してほしい。
羊飼いの仕事は羊の群れを世話し、狼から守り、餌をやったりすることだ。
何も、顧客集団を「群れ」だと言っているのではない。
そう言うのは私はあまり好まないのでね。
思い浮かべて欲しいのは、羊をこよなく愛する羊飼いだ。
つまり、私が言いたいのは「見込み客や顧客に向けてコピーを書くときは、愛情深くて面倒見が良い人間であることを示す必要がある」と言うことだ。
多くのコピーライターが同じことを思っているはずだ。
そして消費者としてもこう思うのではないだろうか?
「無愛想なやつに教わるのは、なんだか悔しい」と。
もちろん、"Pastor"はそれだけの意味ではなく、
セールスコピーに欠かせない構成要素の頭文字を取ったものでもある。
P:ターゲット層(Person)、問題点(Problem)、苦痛(Pain)
A:増幅(Amplify)、憧憬(Aspirations)
S:物語(Story)、解決策(Solution)
T :変革(Transformation)、社会的証明(Testimony)
O:オファー(Offer)
R:行動促進(Response)
これがこのフォーミュラの構成要素である。
有名なものにはFABやQUESTなどもあるが、
この構成を用いれば面白いほどに行動を喚起することができる。
先ほど解説したキャッチコピーはこのPastorを用いるために、
Pastorを読んでいただくための興味付けとして利用するのが良いだろう。
ただし構成要素が多いため長くなりがちになる。
それに注意して用いれば、非常に大きな武器になる『型』だ。
P:ターゲット層(Person)、問題点(Problem)、苦痛(Pain)
これは書き始める前には考えておくべきことなのだが、
今から書くコピーを通して、
「誰に」向けて、「どんな問題点」を「解決するために」書くのか。
その問題点のせいでどんな「苦痛」が生じているのか
をはっきりさせておこう。
これができなければ"Pastor"の"P"、つまりは冒頭部分で、
読者の注意を十分に惹きつけることができず、
結果として貴方のライティングは全く読まれないことになる。
ちなみに「どんな問題点があるのか」と「そこから生じている苦痛」は
にて非なる概念である。
例えばだが、
「常連客(リピーター)が作れない」という問題点があるから、
「クライアントの平均LTVが上がらず、新規集客にリソースを割かなければならない」という苦痛が生じている。
ということだ。
『問題点=苦痛ではない』というところに注目しよう。
これを明確かつ伝わりやすく訴求するためには、
『ターゲット』を明確にしておくことが必要不可欠となる。
事業に関して質問されたら、完全に言語化して伝えることができるくらいには最低でもしておくべきだな。
そして、このパートを書くときにもう一つ注意したいのは、
『ターゲットが抱える問題点をターゲットが使いそうな言葉や言い回しを使って描写する』という部分だ。
これは難しく考えなくても良いが、
例えば「テンアゲ〜」とか「半ドン」とか「KY」とか。
そういった「死語」を若者相手には使うなという程度で良い。
(半ドンって皆さんわかるのかな...笑)
ターゲットの生きている時代や言葉に合わせることが重要になる。
本noteは色々な方に読んでいただくため、敢えて非常に標準的な形で執筆を行なっているが、これが若者相手ならネットスラングや略語なんかもバシバシ使ってOKということだ。
そして最後にやってはいけないことだ。
それは『顧客に良し悪しのレッテルを貼るな』ということ。
つまり序文で見込み客を評価してはいけない。
あくまで書いての置かれた状況をそのまま描くだけで十分だ。
その現状が良いか悪いか、そんなことはここで語らなくて良い。
ただ「貴方は今、こういう状況に立ってらっしゃいますね」
と言いながら顧客と感情を共有することだ。
評価せず、共感しよう。
A:増幅(Amplify)、憧憬(Aspirations)
このパートでは、"P"で共感した苦痛を「増幅」させることだ。
これはいわゆる扇動であり、
扇動だけでは間が悪いので、
「問題点を解決して苦痛を解消し、こんなふうになりたい!」
という憧れの念、憧憬も増幅させよう。
ここでは「その問題点を解決しないままでいるとどうなるか」
ということを具体的に、はっきりと伝えると良い。
今のあなたの平均月収が50万円であるとしよう。
もしあなたが今、平均月収150万円を目指しているのなら、
その状態を放置していることで、
あなたは毎月100万円の損失を生み出している。
これは無料パートで私が行なった扇動だ。
こうすることで「セールスライティングを学ばない」こと、
つまりは「売れる文章が作れない」という潜在的な問題点を、
長期的に放置しているとこんなコストが発生するよ。
というかすでに発生しているよ。
ということを、無料パートで気が付かせるのだ。
実際に、今読んでいる貴方はこの文章で購入を決めてくれたかもしれないが、損失を具体的に伝えることで、『必要性』が喚起されるのだ。
人間が商品を購入するのは「欲求」と「必要性」、
またはそのどちらかがあるときに限る。
ただ天国のような場所を想像するだけでは人間は動かない。
なので、今ある損失は今すぐ解消すべきものであることを示した上で、その先に待つ「天国」=欲求を解消できる場所を提示してあげよう。
そうすることで、欲求と必要性の両方が満たされ、『衝動』へと進化する。
ベネフィットを伝えるのは、必要性喚起=損失の明確化が終わった後だ。
セールスコピーで最も軽視されがちなポイントだが、
実は人間を動かすためには最重要なポイントでもある。
S:物語(Story)、解決策(Solution)
今度は問題点や苦痛を解決する過程を「物語」で語る。
どういう物語が適切かというのは状況に応じて変わってくるのだが、
こちらに私が以前執筆した「物語の書き方」がある。
これをベースにすればと非常にスムーズに書けるはずだ。
言わずもがなではあるが、
【物語は100%事実でなければならない】
倫理的に破綻したビジネスというのは、常に短命だ。
なぜならどこかでボロが出るし、齟齬が発生する。
デカい数字や嘘っぱちの経験で殴ればいいわけじゃない。
常にタネと仕掛けを準備することだ。
T :変革(Transformation)、社会的証明(Testimony)
どんな商品であれ、お客様が購入するのは『変化』である。
それが本であろうがセミナーであろうが同じだ。
自分や環境の「何か」を変えるために、
人間はお金を使うことが多い。
しかもそれが大きな変化であればあるほど、
そこには大きな金額が発生するのだ。
ライザップなんかがその顕著な例だと言える。
これまでのダイエットは『やってみないとほんとに痩せるか不明』と言ったものが多かったが、高い金額を取る代わりに、ライザップは確実に痩せるという変革を提供した。それも「リバウンドしにくい」という付加価値をつけて。
しかし、「変化します!」だけでは弱いのが現実だ。
それが事実かどうかを疑うことの方が多い。
当然の話だ。
誰だって喜んで無駄なものに金を使おうとは思わない。
そこで、すでにサービスを購入したクライアントや、
第三者から「推薦」をもらうことが重要だ。
つまり、商品が謳う「変革」を体現した人間や、
その「変革」についてよく知る人物からお薦めしてもらうのだ。
成功したプロモーションの大半はこの「推薦」が伴っている。
お客様の気持ちになれば、
すぐにこんな質問が浮かんでくるはずだ。
・貴方は、ここに書いてあることを『自分で実践して達成した経験』があるのか?
・貴方は、ここに書いてあることを『人に教えて達成させた経験』があるのか?
・ここに書いてあることは、『私にも目標を達成』させてくれるのか?
お客様に、上記3つのどの質問にも迷わずに「もちろんです!」と答えることができる証拠を提示することが重要だ。
O:オファー(Offer)
いよいよ「具体的なオファー」を行う段階だ。
商品内容から商品から得られるベネフィット、価格や販売条件、特典をお客様に伝える。
そしてここで忘れてはならないのは「保証」である。
購入するのにもリスクがほとんど存在しないことを伝えよう。
例えば、「90日間の全額返金保証付きで、特典は全額返金後も手元に残しておいていただいて構わない」と言ったような内容だ。
ポイントはとにかくとにかく強気な保証を付けることだ。
中途半端で弱い保証というのはもはやない方がマシである。
なぜなら「弱気な保証」は「自信の無さ」を暗示するためだ。
5年間保証付きの洗濯機と、2年保証の洗濯機なら、
どう考えても5年保証の方が良い商品に感じるだろう。
そこには「この商品は5年なんて歳月をものともしないぜ」
という販売者・開発者側の自信があり、
買い手にとっては「保証は長くて安心できる方が良いな」という心理が相乗効果を織りなすというカラクリがある。
保証は『強気で充実した保証』か『保証なし』のどちらかにしよう。
もう一つ、忘れてはならないのが、
「モノ」ではなく『変化』に重心を置いて話すことだ。
「モノ」は誰も求めていない。
求められているのは「変化」なのだ。
変化を提供しよう。変化を保証しよう。
R:行動促進(Response)
コピーにおける言葉の強さ、トーンが弱気になりがちなのが、
お客様に「行動」を促す段階だ。
つまりは「買ってくださいね〜」と伝える部分である。
ここで「行動を促す」ことをためらうのはご法度だ。
商品をお客様が手に取るべきであるということをきっちり伝えよう。
貴方は良い商品を販売してるのだろう?
であれば、きっちり買うべきだと伝えてやらないのは不親切だ。
例えば...
さて、いよいよ決断の時間です。
貴方は今ここで「変化」を手に入れることもできますし、
今後も今までと同じ生活を続けることもできます。
ですが、今までと同じ生活は今までと同じ結果をもたらすでしょう。
しかし、異なる結果が欲しいのであれば、これまでとは違う「変化」を手に入れたいのなら、これまでと違った行動を起こすしかありません。
今、貴方の生活に大きな変化をもたらしましょう!
と言った感じだ。
これは今パッと書いた抽象的なものだが、
実際にはこんなに啓蒙っぽく書かなくて良い。
強気で書くことだ。
そういうと「強気で書くのはちょっと...」なんてためらう方もいるが、
良い商品でお客様の問題が解決できるのなら、
商品を強気で販売することをためらう必要はないだろう。
ビジネスはお客様を助けることで成立するのだ。
助けられます!!ときっちり伝えてあげないのは、
私は人としてどうかと思うね。(言い過ぎ)